2026年08月27日

26.08.27 政調担当部会にて

本日は国土交通部会からスタート。

令和9年度予算概算要求と税制改正要望、災害対策が議論されました。

【熊本地震への対応】
現地では、国土交通省のTEC-FORCEが九州地方の26市22町8村とホットラインを構築し、全国から派遣されています。令和7年の災害対策基本法改正を踏まえて新たに創設されたTEC-FORCE予備隊員も、今回初めて現地に入りました。防災ヘリ4機による広域調査、給水車による応急給水、照明車による避難所への電源支援。制度としての備えが、そのまま現場の力になっています。
なお気象庁は、揺れの強かった地域では8月18日から1~2か月程度、最大震度5弱程度以上の地震に注意が必要としています。復旧を進めながら、警戒を緩めない。その両立が求められる局面です

【令和9年度税制改正要望】
自動車税・軽自動車税の環境性能割は、令和8年3月31日をもって既に廃止されました。令和10年度以後の自動車税・軽自動車税のあり方については、重量と環境性能に応じた公平・中立・簡素な仕組みを令和9年度税制改正で検討し、結論を得ることとされています。電気自動車とプラグインハイブリッド自動車に車両重量に応じた負担を求める仕組みは、令和10年5月1日の施行を目指して法制化する方向で、新車の新規検査に係る分は課税を免除するとされています。
暮らしに関わる項目としては、住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置、空き家の発生を抑制するための特例措置、大規模修繕が行われたマンションへの減額措置、サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制、そして鉄道の耐震対策・豪雨対策に係る特例措置の延長などが並びます。いずれもこれからの議論であり、取りまとめに向けて丁寧に検討を進めてまいります。

【海の守りと産業基盤】
造船業の再生と港湾機能の強化が示されました。
造船業は日本成長戦略の17の戦略分野の一つに位置づけられ、2035年までに1800万総トンの船舶建造能力の確保を目指します。LNG運搬船についても、2035年以降に年3隻から5隻を建造できる安定的な供給体制の構築に取り組みます。「日本の船は日本で造る」。その体制を、腰を据えて築いてまいります。
もう一つが港湾荷役機械です。コンテナクレーンなどの港湾荷役機械は、生産能力と価格競争力を持つ海外の特定企業が世界市場の約7割を占めており、国内外の需要に対して我が国企業の生産能力が追いついていません。令和9年度に115億円を新規に要求し、国産港湾荷役機械の生産機能の強化を図ります。港は、物流の入口であると同時に、経済安全保障の要でもあります。
あわせて「モビリティ・エネリンク構想」として、道路、ダム、上下水道、住宅、鉄道、港湾、空港といった多様なインフラ空間を活かし、エネルギーを「つくる・つなぐ・つかう」取り組みも進めます。
災害からの復旧・復興、空と海のネットワークの維持、暮らしを支える税制、そして産業基盤の強靱化。

本日議論されたいずれの課題も、国民の日常の土台を支えるものです。一つひとつ、着実に取り組んでまいります。
8月27日国土交通部会






続いて内閣第一部会・内閣第二部会の合同会議が開かれ、令和9年度の予算概算要求と税制改正要望について、内閣官房・内閣府をはじめ、防災庁、宮内庁、警察庁、個人情報保護委員会、カジノ管理委員会、サイバー通信情報監理委員会、消費者庁、人事院、会計検査院から説明を受けました。

内閣府の所管は極めて広い範囲に及びます。

【内閣官房 国の中枢を支える】
内閣官房は19の組織で構成され、それぞれが国政の要となる機能を担っています。
安全保障の分野では、「国家情報会議・国家情報局」を設置し、情報収集・分析能力の強化を図ります。AI等を活用した情報通信基盤の整備や人材育成に加え、偽情報の拡散を含む外国からの影響工作への対応能力も強化します。内閣衛星情報センターでは、光学・レーダ衛星各4機とデータ中継衛星を加えた機数増により、10機体制が目指す情報収集能力の向上を早期に達成することを目指します。
サイバー分野では、「国家サイバー統括室」が、サイバー対処能力強化法等に基づく「能動的サイバー防御」に向けた体制整備を進めます。「国家危機管理室」は、国民保護訓練、沖縄県の離島からの住民避難の検討、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練、避難施設(シェルター)に係る調査・研究、そしてCBRNEテロ対策の強化に取り組みます。
「拉致問題対策本部」は、情報収集・分析体制の強化とともに、北朝鮮向けラジオ放送の充実、国内外での理解促進を進めます。領土・主権対策企画調整室は、リニューアル・増床した領土・主権展示館の運営を通じて啓発を行います。
このほか、「内閣感染症危機管理統括庁」による次の感染症危機への備え、アイヌ政策、国土強靱化、健康・医療戦略、水循環政策、地理空間情報の活用、ギャンブル等依存症対策、教育未来創造会議、地域未来戦略と、幅広い分野を所管しています。「人口戦略本部」では、本年末を目途に「人口総合戦略(仮称)」を策定することとしています。
行政を支える人についても課題があります。国家公務員の志望者数は長期的に減少傾向にあり、内閣人事局は、令和12年までに国家公務員法等の必要な法改正を行うことを見据え、採用活動の強化と高齢期雇用の推進に取り組みます。

【防災庁の創設 備えを国の司令塔に】
本年中の発足を予定する防災庁は、内閣直下に置かれ、総理を組織の長として防災大臣を配置し、各府省庁に対して尊重義務を伴う勧告権等を持ちます。平時の事前防災から、発災時の対応、復旧・復興までを一貫して担う司令塔です。設置法は7月17日に公布され、地方機関である「防災局」も、公布から2年以内に設置されます
概算要求では、事前防災への大幅な重点化が図られています。地方公共団体の防災力強化を支える防災力強化総合交付金を増額し、地域ごとのシミュレーションに基づく災害リスク評価、広域的な応援・受援体制の整備、避難生活環境の抜本的な改善を後押しします
「防災技術・産業成長投資総合推進費(仮称)」も新たに創設。技術開発から商品化、実装、公共調達による需要創出までを一気通貫で支援します。防災は「守り」であると同時に、日本の「成長」を担う分野でもある。その考え方が打ち出されました。
人工衛星、航空機、ドローンを組み合わせて被災状況を把握する「鳥の目プロジェクト」も進みます。なお、本年1月に運用を開始した「船舶を活用した医療提供体制」は、今回の熊本地震への対応にあたって初めて実施されました。備えは、必要になったときに初めてその真価が問われます。
令和9年10月には、国連防災機関とともに【アジア太平洋防災閣僚級会議】を仙台市で開催します。約5000人の参加を予定しており、日本の知見を世界へ発信してまいります。

【内閣府 六つの柱】
内閣府本府の重点施策は、六つの柱で整理されています。
1. 「強い経済」の構築。骨太方針2026に基づく責任ある積極財政の下、中長期経済財政計画を推進します。
2. 成長基盤の強化。AXの実現に向けたバーティカルAIの導入・開発利用の促進、量子エコシステムの形成、フュージョンエネルギーなど。
3. 強い地域経済の構築。「地域未来戦略」を強力に推進し、戦略産業クラスター計画の推進、地域未来交付金の拡充、特区制度の活用、企業の地方移転の促進、地方分権改革に取り組みます。
4. 国民一人ひとりが活躍できる社会の実現。女性活躍・男女共同参画、性犯罪・性暴力対策、DV対策、就職氷河期世代等への支援など
5. 経済安全保障の強化と国民の安全・安心の確保。改正経済安全保障推進法等に基づく施策とデータセキュリティの確保、安全保障の観点からの新たな土地取得等のルールの在り方に関する措置、原子力防災対策の充実・強化、交通安全対策、拉致被害者等への支援、国連PKO等への参加、北方領土問題に係る国民世論の啓発、遺棄化学兵器の発掘・回収及び廃棄に取り組みます。
6. 国民生活を支えるための行政基盤の整備。政府広報の抜本強化、公文書管理の推進と新たな国立公文書館の開館に向けた機能強化、栄典事務、迎賓館の管理・運営です。

【治安と暮らしの安全 警察庁・消費者庁】
刑法犯の認知件数は、戦後最少となった令和3年以降、4年連続で増加しています。とりわけ、ニセ警察詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺といった特殊詐欺は、令和7年中の認知件数・被害額がいずれも過去最悪となりました。
警察庁は、サイバー空間の脅威への対処、テロ対策と大規模災害等への対処、科学捜査力の強化、匿名・流動型犯罪グループへの戦略的な取締り、こどもや女性を犯罪から守る施策、犯罪被害者等への支援について、それぞれ体制の充実を要求。あわせて150人の増員と、警察学校施設の集約や建替えによる教育訓練環境の改善を求めています。
消費者庁は、地域の消費生活センターを支える地方消費者行政強化交付金と国民生活センターの機能強化に加え、詐欺的な悪質商法への対応を新規の取組として要求。デジタル取引の適正化、消費者教育の充実、食品ロス削減とフードバンク認証制度、食品表示や機能性表示食品の信頼性確保にも取り組みます。公益通報者保護制度については、本年12月に改正法が施行されます。

【データとサイバーを守る】
「個人情報保護委員会」は、本年成立した改正個人情報保護法の円滑な施行に向け、政令・ガイドライン等の整備と周知を進めます。新たに導入される課徴金制度については、課徴金及び延滞金を損金に算入しないこととする税制改正を要望。国際面では、DFFT(信頼性のある自由なデータ流通)の推進、グローバルCBPRの参加拡大、アジア太平洋プライバシー機関フォーラムの日本開催に向けた準備を進めます。
「サイバー通信情報監理委員会」は、サイバー対処能力強化法に基づき、通信情報の取扱いやアクセス・無害化措置に関する審査を担う機関です。同法は段階的に施行され、本年10月1日に「アクセス・無害化措置」に係る規定が、令和9年秋より「通信情報の利用」に係る規定が施行されます。能動的サイバー防御を支えるのは、独立した第三者による厳格なチェックです。

【皇室と行政の土台】
「宮内庁」からは、宮殿長和殿の照明器具改修、正倉院東西宝庫の空調設備更新、陵墓の総合保全、高屋山上陵の災害復旧整備といった施設の維持保全に関する要求が示されました。皇族方の御活動をお支えする体制の強化等に努めます。
「人事院」は、経験者採用試験へのCBT方式の導入、「国のミライをつくる、唯一無二の挑戦がある」をブランドメッセージとした公務の魅力発信、スキルマップによる能力開発支援、心と体の総合的な健康相談事業に取り組みます。長時間勤務の是正やハラスメント防止も引き続き重要な課題です。
「会計検査院」は、検査業務のデジタル化を進めるとともに、国会からの検査要請を受けたこども・子育て施策や賃上げ環境整備に係る施策の検査を充実させます。令和9年4月には組織を改編し、こども家庭庁を検査する「こども家庭検査課」と、防衛省に係る横断的な検査を担う「防衛統括検査室」を設置する予定です。

経済財政から科学技術、宇宙・海洋、地域経済、女性活躍と共生社会、経済安全保障、防災、治安、消費者行政、そして皇室と行政の基盤まで。内閣府の所管は驚くほど広く、そのどれもが国民の日常のどこかに触れています。派手さはなくとも、暮らしを静かに支える仕事です。一つひとつ、着実に取り組んでまいります。
8月27日内閣第一部会・内閣第二部会の合同会議


Posted by ryosei_blog2 at 22:43