政府の「郵政改革法案」の概要が明らかになった。郵政民営化の見直しは「改悪」である。
・郵貯の限度額を1000万円から2000万円に保険の加入限度額を1300万円から2500万円に引き上げる。
・・・・・減り続ける郵貯・簡保の残高への危機感からか。引き上げは「民業圧迫」つながり、特に中小金融機関への影響は大だ。民主党は2005年、預金限度額を500万円に引き下げ「民業の補完」に徹するといっていたはずだ。
・日本郵政グループの5社体制を3社体制に再編にする。持ち株会社・郵便・郵便局の3社を統合し「親会社」とし、傘下にゆうちょ銀行とかんぽ生命保険をぶら下げる。そして政府の出資比率は親会社・金融2社ともに3分の1超を確保する。
・・・・・「暗黙の政府保証」であり、このままでは公正な競争はできない。
・日本郵政グループ会社間の取引にかかる消費税500億円を免除する。
・・・・・国民の損失につながる。
・日本郵政グループで、約20万人の非正規社員のうち10万人を正社員化する。
・・・・・4000億円のコスト増だ。現在の4300億円の経常利益がすっ飛び、国庫納税がなくなる。
ゆうちょは、融資の審査能力が乏しく、資金の8割を国債で運用している。かんぽを合わせると200兆円を上回る。現在でもゆうちょ・かんぽは国債全体の約3割を保有しているのだ。
さらに膨張すれば企業の設備投資などに向かうべき資金の効率的運用が損なわれ経済や社会の活力が奪われる。
官から民へ資金の流れを変えて日本経済を発展させる、国民負担を回避するという「改革の本質」が危機にさらされる。民から官に戻す、民業圧迫・官業の肥大化、民間雇用を奪う「郵政改悪」を許してはならない。
また、「実質関連会社」219社、そこへの天下り2000人。こうした郵政ファミリーの特権が温存されたり、最後は「郵政の損失」が国民負担に、などということがあってはならない。