北海道合宿の2日目は、道州制特区・北海道で、既成の枠組みにとらわれることなく、新たな発想で事業に取り組まれている先進事例3件の視察です。
・JR北海道苗穂工場 DMV開発についてhttp://www.jrhokkaido.co.jp/new/dmv/index.html
DMVとはDual Mode Vehicleの略で、マイクロバスを改造した車両を、鉄道軌道上も走らせることができる(=2つの走行形態(デュアル・モード))ことからこう呼ばれています。
バスの利便性と、鉄道の定時運行性の良さを共に兼ね備えた新しい乗り物として、注目をされており、観光用途として実際に運行が始められているとのことでした。
中に乗ってみると、ごく普通のマイクロバスとほとんど違いは感じられません。道路から線路に乗り込むときには、車の下から鉄道用の車輪がせり出して、軌道の上に乗ります。動力は車のエンジンのままで、駆動もバスと同じゴムタイヤが行うそうです。
このため、電化されていない路線にも、そのまま走らせることができます。
逆に線路から降りるときには、鉄道用の車輪を引き込み、地面にタイヤをつければ、普通のバスに戻るという優れものでした。


普通の電車を走らせるより車両のコストは大幅に安くなる一方で、道路運送車両法や道路交通法などの道路関係の法律と、鉄道法などの法律の両方をクリアする必要があること、また大型2種免許と鉄道免許の両方を持っている運転手がほとんどいないことなどの問題もあり、課題のクリアに向けた努力が必要とのことでした。
・農業生産法人 神内ファームについてhttp://www.jinnaifarm21.co.jp/greeting/greeting.htm
神内ファームでは、北海道の広大な土地に、先進的・実験的な農業生産技術を導入して、農業の高度産業化を図っています。
ファームの中には、冬の外気で水を凍らせて、1年を通じて野菜を冷蔵することができる冷蔵庫や、亜熱帯植物のはずのバナナ、パパイヤ、マンゴー、ドラゴンフルーツなどの栽培試験施設がありました。環境に負荷を掛けずに商品価値の高い産物を生み出す努力を続けている皆さんの努力に、敬意を表したいと思います。
オーナーの神内良一さんは、プロミスの会長でもあります。もともとは農家のご出身で、ご自身も農業を目指しておられたそうですが、戦後の混乱などでかなわず、実業引退後の夢として、この農場を立ち上げられたとのことでした。
ファーム内での昼食のデザートには、農場で作られた冷凍マンゴーをいただきました。このおいしさには一同びっくりです。
・遠隔医療の最先端、旭川医科大学http://astec.asahikawaidai.jp/
国立大学最年少で学長に就任された吉田晃敏さんは、総務省との協働で遠隔医療システムを構築され、それを普及するための活動を続けておられます。北海道の僻地や、アメリカ、シンガポールなど海外の施設を結んで、医療・病理情報の共有、手術や診察での遠隔支援ができる体制を作り上げる一方、その体験を踏まえて法制度、社会システムの構築に踏み込んで、いろいろなご提案をされています。
日本ではすでに世界でも最高の国内回線網の整備が終わったとされていますが、ラストワンマイルの高速性は確保されても、実はバックボーン、サーバの整備は必ずしも満足できるレベルではなく、そこに流すコンテンツにもまだまだ未知の可能性が秘められています。
今回の研究は、医療の新たな地平を切り開くとともに、最近よく指摘される医師不足・医療の偏在を少しでも解消するための有効なツールとして、普及させていくことが可能なものと確信します。